美味しいカニ(蟹)の選び方

 

初心者向けにカニ(蟹)の基礎知識を解説します

今度、お世話になっている人に「カニ」を贈ろうと思っているんだけど、そもそも「カニ」がどんな種類があって、どんな選び方をすればいいか、困っているんですよね。カニではなくヤドカリだっていう噂もあるし、見分け方も難しい。どうしたらいいかなあ?

はじめまして! 僕は「カニぞう」です。奥の深〜いカニの世界にようこそ! カニの選び方に困っているんですって? それなら僕がお助けしますよ! 

カニはエビから進化?

 

 カニとエビが仲間って本当?

 

カニとは、エビやヤドカリと同じ仲間なんですよ。詳しくは同じ動物群の「節足動物門甲殻網十脚目」としてまとめられます。
生物全体では14335種が認められていて、そのうちごくわずかが食用とされます。
十脚目をムリヤリ3つに詳しく分けると以下の通り。

 

エビ類 

腹部が発達 長尾亜目 車えびなど

ヤドカリ類 

腹部が右巻きにねじれる 異尾亜目 タラバガニも含まれる

カニ類 

腹部が腹側に折りたたまれている 短尾亜目 ズワイガニ・毛ガニ

 
ここで、進化の流れを説明しましょう。
まず、原始的なエビがいまして。
横エビ

横エビ


次に、少し進化して殻とハサミが強調されます。
手長エビ

手長エビ


さらに進化して、ヤドカリやヤシガニになります。
ヤシガニ

ヤシガニ


ヤドカリから進化してタラバガニになります。お腹を見ると体にねじれがあります。脚も少なく見えますね。
タラバガニ

タラバガニ


身体のねじれがなくなって本格的なカニになります。
毛ガニ

毛ガニ


脚が長く、深海に住むカニもいますね。
タカアシガニ

タカアシガニ


 
一応進化の度合いで分けていますが、
厳密に分類は難しく、この間のバリエーションも多いんですよね。
とくにエビ類は複雑です。「海の中を泳ぐ」「海底を歩き回る」、
「卵を産みっぱなしにする」「卵を抱えて育てる」
かで分けたりもします。
さらには、「卵を抱えて育てる」エビ類の中で分けることもあるみたいですね。

カニやエビはどんなところに住んでいる?

なるほど。カニはエビから進化したのか。美味しいタラバガニもカニというよりヤドカリだったんだね。ところで、カニやエビは海のどの辺りに住んでいるのかな?

はい。カニぞうです。
カニやエビが住むのは、ごく浅い海から水深200メートル程度の大陸棚が中心ですね。
でも、住むところはどんどん広がっていて、カニでは水深4000メートル(!)でも見かけられるし、エビに至っては10000メートルでの発見例もあります。
ヤドカリもやはり陸上から汽水域、深海まで幅広い分布がみられますよね。

へえー。じゃあ、暮らし方はどんな感じなのかな?

おおよそは自分の縄張りで生活していますね。
ですが、ほかの生物と共生するものも多いんですよね。エビは一生を浮かんでくらすものが多いですが、ヤドカリは海底や岩の隙間に潜り込んで一生のほとんどを過ごしていますね。

それにしても、大きいのから小さいのまで、いろいろいるよね。

そう! ごく小さなものから、大きいものであれば最大のタカアシガニまでいますね。
エビではロブスターやイセエビが大きく、有効な水産資源として知られています


カニやエビって美味しいし、洋食にも使える魚介の要職だけど、養殖はできないのかな。

ひどいダジャレ...。カニは育つのに10年近くかかるのもいるので養殖には向かないんですね。
養殖は主に車エビで行われています。そのまま食べたり、加工したりと万能選手なみの働き。他の魚を育てるための飼料にも役立っています。

カニの甲羅ってどうなっているの?

・1番外 表クチクラ タンパク質と脂質でできています
・2番目 外クチクラ タンパク質、キチン、ムコ多糖、脂質からなる。カニの色はここで決まります
・3番目 内クチクラ 炭酸カルシウム、キチン、タンパク質、ムコ多糖からなる。もっとも分厚いです
・4番目 膜層 キチン、タンパク質からできています
この中に表皮細胞が並んでいるんですね。

カニの赤い色はどうして決まる?

難しいので、一気に言いますよ!
外クチクラに含まれるアスタキサンチンという赤色系のカロチノイドにより、赤く見えるんですね。またタンパク質と結合したカロチノプロテインもあり、普段は青や紫ですが、熱を加えると赤くなります。逆に冷凍すると、クチクラ膜が脱水されて、白く変色することもあります。これを防ぐためには氷の塊の中にいれて冷凍保存することが求められます。

食用として知られるカニ

食べられるカニにはどんな種類があるのかな?

では、一覧にしてみましょう!

タラバガニの仲間

カニとエビの中間的な特徴を持つ
タラバガニ・イバラガニ・チリイバラガニ・エゾイバラガニ・イバラガニモドキ・イガグリガニ・アブラガニ・ハナサキガニ

アサヒガニの仲間

浅い海の砂地に住み、大型でおいしい。食用は1種のみ。
アサヒガニ

コシオリエビの仲間

エビとカニの中間。流通量は少ない。
オオコシオリエビ

クモガニの仲間

脚が長く、甲羅の大きさが数ミリから1メートル近いものまで幅広い種がいる。
ズワイガニ・タカアシガニ・ベニズワイガニ・オオズワイガニ・ヨーロッパケアシガニ

クリガ二の仲間

北太平洋北部の浅い海に暮らす種
毛ガニ・クリガニ

イチョウガニの仲間

甲羅がイチョウの葉っぱに似ている小さめの種
アメリカイチョウガニ・ヨーロッパイチョウガニ

ワタリガニの仲間

第4脚をうまく使って水を泳ぎ渡るワタリガニ
タイワンガザミ・ガザミ・ノコギリガザミ・ジャノメガザミ・シワガザミ・イシガニ・アオガニ・モンツキイシガニ・メナガガザミ・ヒラツメガニ・アカイシガニ・コモンガニ・シマイシガニ・チチュウカイミドリガニ

イソオウギガニの仲間

はさみだけを採るストーンクラブが面白い
オーストラリアオオガニ・ガレネガニ・ストーンクラブ

イワガニの仲間

磯や河川、陸上にまで進出
ショウジンガニ・モクズガニ・チュウゴクモズクガニ・オオベンケイガニ・ベンケイガニ

シャコの仲間

ひじ打ちで衝撃を与えて獲物を捕らえる
トゲシャコ・シャコ・シリプトシャコ・スジオシャコ・ヨーロッパシャコ
 

初心者向けにタラバガニを解説します

なるほど。いろんなカニがいるんだねえ。
じゃあ、まずは一番有名なタラバガニから詳しく教えてよ。

では、タラバガニから見ていきましょう!

 
和名

タラバガニ

英名

Alaskan King crab

漢字名

鱈場蟹

タラバガニ科

生息域

朝鮮沿岸、日本海、オホーツク海、カムチャッカ、ベーリング海、アラスカ沿岸、カナダ沿岸

水温10度以下の冷たい海域に生息

生息深度

30mから360mあたり。春の産卵期は浅瀬に移動し、夏から秋は深みへ移動する。

語源

タラの漁場で深く沈んだ網に見慣れない大きなカニが発見されたことが「タラバガニ」の始まりで、鱈の生息する海の深海で暮らすカニという意味。

別名

キングクラブ

タラバガニの特徴って?

カニと呼ばれており、形もカニそのものなんですが、実はエビとカニの中間に位置するヤドカリに近い存在。
エビからカニへ進化する途中の、いいとこ取りをしているのかもしれないですね!
具体的な特徴としては4つ。
1.カニは第2触角が短いが、タラバガニは糸状に長い
2.カニはハサミ脚の腕節が短いが、タラバガニは長い
3.カニは脚が4対に見えるが、タラバガニは3対に見える(第4歩脚は存在するが折りたたまれている)
4.カニは左右対称だが、タラバガニは雄の腹部が右側にねじれている

 

タラバカニはどんな生態をしているの?

子孫を増やすための交接は春ごろ(4月中旬~5月中旬)。オスとメスがダンスをするように向かい合って、はさみで体を固定。そのまま数日過ごし、メスが脱皮して産卵するタイミングでオスが精子をかけます。15cmほどのメスは一度の産卵で18万粒ほど産み、1年間卵を抱いて過ごします。

タラバガニの子どもは10年かけて10cmほどになると性的に成熟。

とちゅうで捕獲されたりしない限り、寿命はオスが31年、メスが34年と推定されています。

タラバガニの寿命は長く成熟までに時間がかかるのと、幼生時に共食いの危険があるため養殖には向かないですね。

日本でのタラバガニの歴史って?

タラバガニといえば小林多喜二「蟹工船」。
これは船の上でタラバガニの漁穫から加工して缶詰にするまでを可能とする漁船を舞台にした話です。
タラバガニの缶詰製造が始まったのは大正時代でした。
アラスカ海域にまで遠征していましたが、200カイリ規定が設定されて以来、国内産は激減。
ほとんどがロシアやアラスカからの輸入ものとなっていますね。

タラバガニの選び方のポイントは?

味の点で優れているのはオス!

 全体的に十分成長している大きな個体を選びたいですね。タラバガニはしっかり身が詰まっているのが特徴ですが、脱皮して間もないものは水っぽいことがあります。殻を押してみて柔らかいものは購入を避けましょう!

 「ゆでガニ」の場合は、凍ったもので重たいものをチョイス。体液の出ているものはやめた方がいいでしょう。

 冷凍ガニの場合は、きちんと温度管理されていて、氷が溶けだしていないものを選びましょう。

 また、タラバガニにそっくりなカニとして「アブラガニ」がいます。偽物騒動になったことがあるほど、素人には見分けがつきにくいものです。足の裏側に色素があるのがタラバガニ。白いのがアブラガニとして見分けましょう!

なるほどー。いいねー。じゃあ、タラバガニの旬の時期は?

年間を通じて美味しいですが、とくに秋から冬がおすすめ!
春から夏場は水っぽくなります。
これは産卵期に当たり、脱皮することが多いためです。

何でも知ってるねえ!オススメの食べ方は?

蒸して「蒸しガニ」、焼いて「焼きガニ」、グラタンやお寿司、鍋など。

どんな食べ方でも魅力を発揮します。おすすめは旨味と甘味が強くなる「しゃぶしゃぶ」。
炭火でじっくり焼くのも最高。

タラバガニは、脚を食べるのがお得で、カニみそはあまり食べられないですね。
 

たくさん買った時の保存方法は?

生の保存は避けるべき。ラップできっちり包んで冷凍庫へ入れましょう。

ゆでたうえで身をほぐし、フリーザーパックにいれるのもよいですね。

缶詰なら比較的安価に安心して身を食べられるのでこちらもおすすめ。

ところでタラバガニの栄養価は?

カニよりもカルシウムと糖質が多め。
そのためしっかりした歯ごたえと甘味が楽しめますね。

 

タラバガニの仲間

アブラガニ 
見た目にそっくりで甲羅の幅が20㎝ほどもあり、偽装事件が起きたこともある。
タラバガニよりも脚が細く、長めで、全身が青紫色をしているため、アオガニとも呼ばれる。北海道沿岸にはあまりとれないが、ロシアでとれる。
ハナサキガニ
タラバガニに比べて脚が太く短い。甲羅の幅は15cmほどで、北海道沿岸からオホーツク海、ベーリング海の水深20m~190mの付近に住む。和名のハナサキガニは、根室半島の別名・花咲半島からとられた。旬は夏。缶詰になるのは少なく、色鮮やかにゆでて冷凍した状態で出荷される。少しクセがあるので味噌で煮込んで「鉄砲汁」にすると非常に美味。出荷できるサイズまで成長するのに約8年かかる。
イバラガ二
漢字名は荊蟹。甲羅の幅は20cmほど。房総半島から土佐湾の水深400mから600mに暮らす。一見似ているので、漁業者の中には「タラバガニ」と呼ぶ人もいる。肉は少なめで味もおいしくはない。 
チリイバラガニ
チリ南部からブエノスアイレス沖に広がって暮らす。浅い海から水深200mほどに多い。肉がよくとれ、味もおいしい。 
エゾイバラガニ
漢字では蝦夷荊蟹という。駿河湾からベーリング湾の水深400m、泥の底に暮らす。小さいがバターのような独特の味わい。駿河湾では籠漁が行われている。 
イバラガニモドキ
漢字では荊蟹擬と書く。甲羅の幅は25cmほど。似ているが、五角形に近い。遠州灘や北海道、オホーツク海、ベーリング海、カナダ沿岸にすむ。さほどおいしくはない。
イガグリガニ
漢字では毬栗蟹と書く。甲羅の幅は10cmほど。甲羅から足まで棘に覆われている。東京湾から九州の水深180~400m付近に暮らす。あまりおいしくはない。

初心者向けにズワイガニを解説します

では、次にはズワイガニについて教えてもらおうかな?

こっちも人気のあるカニだよね!

そうですね。

 
 
和名

ズワイガニ

英名

queen crab、snow crab

漢字

楚蟹、頭矮蟹

クモガニ科

生育域

アラスカ沖、グリーンランド西岸、大西洋、ベーリング海、チリ沿岸、日本の犬吠埼以北

生息深度

水深50〜360m。季節の変化や交尾のために移動する

語源

甲羅を指す「頭」(ず)が、脚に比べて矮小(小さい)だから、頭矮蟹

別名

エチゼンガニ(越前ガニ)、マツバガニ(松葉ガニ)、ズボガニ、ミズガニ、ニマイガニ、コガニ、セイコ、ゼンマル、クロコ

 

ズワイガニの特徴はどんな感じ?

脚が長くクモのような見た目から名づけられたクモガニの1種です! 
ズワイガニは冬の日本海の代表的な味覚だけあって、さまざまな別名を持っています。
北陸ではエチゼンガニ、山陰ではマツバガニなど、地方名は数多いんですね。
ただし、ズワイガニと呼ばれるのは大型のオスだけ。 
 肉の入り方でも呼び名は変わります。
脱皮直後で甲羅がふにゃふにゃの「ズボガニ」、
脱皮してしばらくの「ミズガニ」、
脱皮の途中で古い甲羅を脱ぎ切れていない「ニマイガニ」など!
身の入り方で価格が変わるので、いくつもの名前が生まれました。
英名ではタラバガニのking crabに対して、queen crabと呼ばれていますね!

ズワイガニの生態は?

生態本州北部の太平洋沿岸、日本海、北太平洋北部のほか、大西洋北部にも暮らしています。
水深50m~600mの海底におり、水温1~3度あたりを好むみたいですね。
まだ若いズワイガニは比較的浅いところに住み、メスは250m前後、オスは深い海底に住んでいます。
生殖の時期である6~8月には水深220mあたりに集まり、交尾を行ないます。
交尾の後、メスは約5万個ともいわれる卵を抱えて孵化まで守る。子どものカニが性的に成熟するまでは10年ほど。メスは産卵できるようになると脱皮できなくなるため、オスより身体が小さいままとなります。自由に歩き回れるが、速くは歩けない。立って歩くこともありません。 

なるほどー。じゃあ、ズワイガニの選び方は?

お店で選ぶ時は生きていて元気なものがいいですね。甲羅が黒ずんでいるものは古い可能性があります。
脚を押してへこむものは避けましょう。「ゆでガニ」の場合は、甲羅が赤く、お腹は逆に白いものを選びましょう。

へえ、そうかー、旬の時期は?

解禁時期は石川県より西で11月6日~翌年3月20日まで。メスのカニは1月10日以降は禁漁。ミズガニは12月21日から解禁されますね。

ズワイガニのオススメの食べ方は?

ズワイガニの爪のフライ、握りずし、味噌甲羅焼、刺身など。
身だけでなく、カニみそも美味しい!

保存方法は?

タラバガニと同様にラップで包んで冷凍保存をおすすめします。

ズワイガニ(クモガニ)の仲間

タカアシガニ
漢字で書くと高脚蟹。洋ナシ型の甲羅に、長ーい脚を持つ。広げると4mを超えることもあり世界最大のカニともいわれる。岩手県沖から台湾、東シナ海の水深200m~400m付近に暮らしている。卵を抱えたメスが水深20mほどの浅い海に来ることもある。肉質はやわらかめ、味は少し苦みが感じられる。
ベニズワイガニ
ズワイガニよりも深い海域に住む。ズワイガニに比べ、甲羅の左右が盛り上がり、三角形を左右に並べたような見た目。ズワイガニよりも味が劣り、色が黒くなって見栄えも劣るため、人気はいま一つ。ズワイガニの資源減少により仕方なく漁獲されるようになった。基本的には身を取り外し、加工されて出荷される。価格はズワイガニの10分の1くらいか。
オオズワイガニ
色も形もズワイガニにそっくりで、大きさは15cm~18cmほどと大型のカニ。甲羅がズワイガニが縦長で、オオズワイガニが横長という特徴がある。ベーリング海、アラスカ半島、ブリティッシュ・コロンビア沿岸に暮らす。 
ヨーロッパケアシガニ
大きさが20cmを超える大型のカニ。鋭い突起と短い剛毛に覆われている。水深2~70mまでの岩礁に住む。漁師は刺し網でとらえる。

初心者向けに毛ガニの解説をします

では、そろそろ毛ガニについて、聞きたいな。

毛ガニも美味しいですね。さっそく見ていきましょう!

 
毛ガニ
 
 和名

けがに

英名

horsechair crab

漢字

毛蟹

クリガニ科

生育域

日本海、ベーリング海、アラスカ沿岸

生息深度

水深30~200m

語源

毛が生えているカニという意味

別名

オオクリガニ

 

毛ガニは美味しい!ところで毛ガニの特徴は?

全身が毛で覆われていて、触ると痛いほど!
以前はオオクリガニという呼び名もあったほど栗の棘のような見た目。
脚は堅めなのにくらべ、甲羅はやわらかく食べやすく、味が良い。
とくにカニみそが多くクセがないのも魅力です。
シンプルに塩ゆでがおすすめ。食べられる部分100gのうち、タンパク質が18g含まれており、これはほかのカニや食材に比べてかなり多い。(牛肉で17g、豚肉では14g程度)。
近縁にクリガニとトゲクリガニがいますが、両者とも毛ガニほど美味しくはないですね。

毛ガニはもともと北海道で人気があったのですが、冷凍技術や流通の向上により日本全国で味わえるようになりました。

では、毛ガニの生態は?どんな風に暮らしてるのかな?

日本海や、宮城県から北の太平洋、ベーリング海やアラスカの水深30~200mで暮らしています。夏から秋は深海に、冬から春には浅い海へ移動してきます。
甲羅のサイズが8cmを超えると漁獲可能になります。
ここまで大きくなるのに5年かかる。
オスはメスより大振りで、交尾の後は生殖孔に蓋をして独占!すごいですよね!
産卵は4月から5月。メスは約5万粒を産みだし、1年~1年半の間、抱いて過ごします。

美味しい毛ガニの選び方は?

持ってみてズシッと重たいものを選んでください。
外子(外側に出ている成熟した卵)が多いものは避けたいですね。

毛ガニは、旬の時期はどうなっているのかな?

産地により漁の期間が定められています。逆に言えば年間を通じて旬のものを味わえるということですね。

毛ガニのオススメの食べ方は?

茹でて食べるのがおいしい!鍋なども美味ですね。

毛ガニの栄養価も気になるなあ。

100g中、タンパク質18.8g、脂質0.3gと、栄養たっぷり!
牛肉よりもタンパク質が多いくらいです。

毛ガニ(クリガニ)の仲間

 

クリガニ
 見た目は似ているが、身の入り方が少なめで少し残念なカニ。ゆでると味はかなり近
い。甲羅の形が5角形なので見分けがつきやすい。仲間のトゲクリガニは朝鮮半島東
部から瀬戸内海でもとれる。おもにあがる青森では桜の時期にとれるので「桜ガニ」
との別名がある。

初心者向けにガザミの解説をします

なるほど。では、ガザミはどうなの?
昔は、これこそがカニだったと聞いたけど。

あら、詳しいですね。ではガザミの解説です。

ワタリガニ
英名

swimming crab

生息域

日本の北海道南部から九州。韓国、中国、台湾の内湾に生息。東京湾、三河湾、伊勢湾、瀬戸内海、有明海などが有名。暖流の強い年は北海道南部にもいる。

語源

「かにはさみ」のことをガザミという

別名

ワタリガニ(第4脚を使って水を渡るから)、菱ガニ(甲羅の形から)、太良ガニ(佐賀県太良の名物だから)、竹崎ガニ、ガンチン、カゼガニ、オドリガニなど

ガザミ・ワタリガニの特徴は?

甲羅の形は三角形や丸型、四角などさまざま。最大の特徴といえば、第4脚がヒレのような形で泳いでわたっていけることから、「ワタリガニ」とも呼ばれます。小魚を捕らえに移動したり、捕食者から逃げるのにも、足ヒレを使い巧みに逃げますね。甲羅の幅が1~5㎝の小型のガザミはあまり食べるところが少ないため、加工品や鍋の出汁などに使われます。
一方で10~20cmの大型のガザミもいて人気が高いです。北米では脱皮直後の柔らかい状態のものを「ソフトシェル」としてそのまま食べたりもします。
味は非常においしいですね。

ワタリガニの生態は?

日本の各地に住み、味は良いが身が少ないため鍋物の出汁などに使われます。冬場は水深20mほど、水温約10度の海底で越冬をしている。越冬前の9~11月、瀬戸内海の深さ10mほどの海底で交尾を行い、春になると浅瀬に移って産卵をします。さらに初夏にも産卵をします。
 春に生まれた卵は秋までに約15cmほどに成長。初夏に生まれた卵は1年かけて育つ。寿命は2年。
 ワタリガニの漁は8月から10月までが盛ん。
 最近は国内産が減少しており、輸入ものが増えてきている。産地は中国やベトナムなど。生きたままの空輸で輸送されることもある。

ガザミ・ワタリガニの選び方はどうすればいい?

持ってみて、ずしっと重いものがよいですね。
裏を見て、口の周りが黒ずんでいるものは古い可能性があるので避けるほうがいいでしょう。

ガザミの旬の時期はいつ頃かな?

8月から10月までが盛んですね。脱皮が終わって身の詰まっている秋ごろもよいでしょう。

なるほどね!オススメの食べ方はあるかな?

ゆでて食べると、味噌も内子も抜群においしい。パスタに入れるのもよいです。

ガザミの栄養素はどうなの?

100g中、タンパク質18.9g、脂質0.9g。筋肉の成分やアミノ酸組成はまるでクルマエビのようです!

ガザミの仲間

タイワンガザミ
よく似ているが棘の数がちがう。オスは青色が強く、時には紫色のもいる。甲羅には白斑が点在するが、ガザミには白斑はない。日本からインド洋までの水深5~30mのところに暮らす。東南アジアでは重要な食糧。
ノコギリガザミ
東南アジアやオーストラリアに暮らすワタリガニの仲間。甲羅が20cmを超えることもある大型種。アミメノノコギリガザミやアカツメノコギリガザミなどの仲間がいて生息域を分け合っている。
ジャノメガザミ
やや小さめの15cmほどの甲羅を持つ。甲羅に3つの目の模様があることから名前がついた。暮らすのは東南アジアの水深20~30mほど。現地ではいつでもあるが日本で輸入されることは少ない。 
シワガザミ
甲羅が5cmほどで小さ目。甲羅に横じまが多くあることから「シワガザミ」と呼ばれる。
イシガニ
甲羅が6~8㎝くらい、扇形で光沢がある。強いハサミと鋭い歯を持つ。東京湾から中国近海で獲れる。美味しいが食べる部分が少ないのと、あまり獲れないので流通量はかなり少ない。
アオガニ
甲羅の幅は15cm程度。南北アメリカに広がって分布している。甲羅は堅いが、脱皮直後を見計らってたべる「ソフトシェルクラブ」が人気。そのため、生け簀で飼育して脱皮後を狙う。5月中旬~9月中旬だけの味覚。
モンツキイシガニ
イシガニに似ているが、甲羅の後方に白い斑紋が見られる。日本からインド洋、紅海まで幅広く分布する。東南アジアにもよくいる。
メナガガザミ
甲の幅が10cmほどになるワタリガニ。ソテーして食べると他のワタリガニと同様においしい。日本国内では少ないが、東南アジアの市場ではよく見られる。
ヒラツメガニ
北海道から沖縄、韓国、中国に分布している。東南アジア産は日本国内産よりも大振り。味はおいしいが肉の量が少ないため、鍋の出汁などで使われる。
アカイシガニ
甲羅の幅が8cmほど。水深30~100mの海底に暮らしている。あまり流通はしないが、産地ではよく食べられている。
コモンガニ
沖縄から南太平洋、インド洋まで幅広く生息している。脚はいずれもひらべったく成長、それを使って海を泳いで渡る。あまり狙って獲ることはないが、網にかかった時は食べられる。
シマイシガニ
甲羅に縞々があるので縞石蟹。甲羅の幅は20cmほどにもなる大型種。腹面の胃のあたりに十字架が見られるため、食べない地方もあるという噂。日本からインド洋の、水深10~70mの海底に住む。東南アジアではよく見られる。
チチュウカイミドリガニ
ヨーロッパの地中海沿岸の浅い海に暮らす。甲羅の幅は7cmほどで小さ目。味もそれほどおいしいわけではない。ヨーロッパからの船についてきたのか、東京湾でも時折見かける。

 
 

イソオウギガニの仲間を紹介します

ほかにも珍しいカニがいるんだって? 脚を切り離すとか。。。

ストーンクラブは面白いですね。船で脚だけ切り離して本体を海に戻すと、また脚が生えてくるという。味も美味しいですね。

ストーンクラブ

 

オーストラリアオオガニ
甲羅は60㎝と世界最大だが、脚を広げても1.5mほどしかなくバランスのおかしなカニ。オスは片方の爪が大きく、その点でもバランスが悪い。オーストラリアなどの水深30mほどの岩礁に暮らす。甲羅は赤く、爪は白く、爪の先だけ黒い。味はまあまあ。
 
 
ガレネガニ
甲羅の幅5cmほどの小さなカニ。ベトナムやフィリピンのマングローブに生息し、詳しい生態は不明。産地で消費されてしまい、あまり流通されない。
 
 
ストーンクラブ
カリブ海の浅い海に暮らす13cmにもなる大きなカニ。なめらかな甲羅と強力な爪が特徴。刺し網でとらえ、船の上で「はさみ脚」だけ切り落とし、体を海に戻す。数か月で元通りになるのでまた「はさみ脚」だけ獲るのを繰り返す。日本にも脚だけ輸入されている。堅いので店で出されるときは、割られて供される。
 

イワガニの仲間を紹介します

上海ガニも有名だね。その辺りを教えてよ。

イワガニの仲間ですね。
磯や河口に暮らしており、種によっては陸上にまで進出します。
田んぼで稲の葉を食べたり、苗を抜いたりするのはイワガニの仲間。
人間とのかかわりが深く、「さるかに合戦」のカニもコレと言われています。
小型のカニが多く、食べることは減ってきていますが、
中国のチュウゴクモズクガニは「上海ガニ」として超有名!

上海ガニ

ショウジンガニ
海岸から少し深めの岩場に暮らすカニ。岩手県沿岸から台湾まで分布しており、最近ではカリフォルニアでも見られる。甲羅の幅は5cmで脚を広げると20cmほど。岩を自由に歩き回る素早さを持つ。味噌汁にいれて食べる地方も。
 
モクズガニ
河川に暮らすカニで甲羅の幅は6cmほど。甲羅には毛がないが、はさみのある脚に藻のような柔らかい毛が生えていことから藻屑蟹と呼ばれる。北海道から沖縄、台湾に暮らす。普段は川暮らしだが、産卵時は海に移動する。河口で塩水に体を慣らした後海で交尾し、産卵する。川と海を行ったり来たりして一生を過ごす。味はおいしく、肉も多め。ゆでて食べるか、汁物の出汁にすると最高。
 
チュウゴクモクズガニ
別名である「上海ガニ」のほうが有名かも。甲羅幅は8cmほどで、朝鮮半島から中国北部に生息。最近ではヨーロッパでも見られる。普段は川で過ごし、産卵時は海へ移動する。中国では大変な人気。蒸して食べたり、老酒に漬けたり、と大人気。食べ過ぎて数が減ってきたので養殖が増えてきている。
 
オオベンケイガニ
甲羅の幅は5cmほど。マングローブの湿地に穴を掘って暮らしている。
 
ベンケイガニ
甲羅の幅は3.5㎝。河口近くに住み、陸上でも活動する。
 

シャコの仲間を紹介します

寿司ネタで人気のシャコもカニの仲間らしいね。

実はそうなんですよ。

海老に似ているが、カニの仲間。
岩礁やサンゴ礁に暮らす種はあまり食用にはなりません。
泥の海底にくらすものは食用となります。
ひじ打ちで衝撃を与えて獲物を捕らえるものもいる。 

トゲシャコ
体長25cmにもなる大型種。水深75~90mの泥の海底に住んでいる。相模湾からインド洋まで分布。国内ではあまり食さないが東南アジアでは普通に食される。
 
シャコ
体長15cmほどに育つお寿司でも人気の種類。酢味噌でも美味しい。海老のように見えるが、二番目の脚が昆虫のカマキリのように発達している。北海道から台湾、中国南部の、水深10~30m付近に暮らす。U字型の巣穴を作り、その中に待ち伏せして餌を捕らえる。巣穴から出てきて、ひじ打ちで貝を砕き、中身を食べることも。5月から7月になると雌は産卵を行い、そのまま卵を抱えて過ごす。形は上品ではないが、味は良い。
 
 
シリプトシャコ
体長30cmを超える大型種。水深300mほどの海底に暮らす。相模湾からインド洋まで分布する。体は明るいオレンジ色。
 
 
スジオシャコ
体長10cmほどで水深20~90mの海底に暮らす。日本からインド洋まで分布。日本ではあまり食べることはない。中国や東南アジアではポピュラーな食材。ぶつ切りにして揚げたり茹でたりと活躍する。体表はなめらか。
 
ヨーロッパシャコ
体長15cmほどで地中海沿岸に分布している。尾っぽに黒い紋がついているのが特徴。イタリアではソテーしていただくこともある。